2025年7月の大災難予言と人々がそれを信じる心理とは？

2025年7月に大災難が起こるという予言が一部で話題になっています。特に、漫画家のたつき諒氏が著書『私が見た未来完全版』の中で、2025年7月5日に日本とフィリピンの中間あたりの海底で震源とする津波が発生し、東日本大震災の3倍の高さに達するという内容が注目されています。

しかし、気象庁などの専門機関は、日時と場所を特定した地震の予知は科学的根拠がないとしています。実際、過去の予言も多くが外れており、今回の予言も同様に信憑性が疑問視されています。

なぜ人は予言を信じるのか？

人々が予言を信じる背景には、未来への不安や未知への興味が影響しています。特に、自然災害や社会的混乱など、予測困難な出来事に対しては、予言が安心感や心の拠り所となることがあります。

また、SNSなどの情報拡散手段が発達した現代では、曖昧な情報や噂が瞬時に広まりやすく、予言もその一環として拡散される傾向があります。心理学者の研究によれば、噂の広まりやすさは「重要度 × あいまいさ」に比例するとされています。

科学的な予測と予言は根本的に異なります。科学的予測は、過去のデータや統計に基づいて確率的に未来を推測するものであり、検証可能な方法論を採用しています。一方、予言は個人の感覚や霊感に基づくもので、科学的検証が困難です。

例えば、政府の地震調査委員会は、首都直下地震が今後30年以内に70%の確率で発生すると予測していますが、これは過去の地震データを基にした統計的な分析によるものです。対して、個人の霊感に基づく予言は、科学的根拠がないため、信憑性に欠けるとされています。

2025年7月の大災難予言については、科学的根拠がないため、過度に信じることは避けるべきです。しかし、予言が広まる背景には、人々の不安や心理的要因が関与していることがわかりました。未来への備えとしては、科学的な情報や専門機関の見解を基にした防災対策が重要です。